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時間外労働上限規制対応の実務 Q&Aその6

今日も、働き方改革関連法による時間外労働の上限規制について考えてみます。
よくある疑問について、厚生労働省のパンフレットを基に一緒に考えてみましょう。
このシリーズは、これが最後です。

 

 

Q:
どのような場合に、法律に違反してしまうのでしょうか。

 

 

A:
36協定を締結せずに時間外労働をさせた場合や、36協定で定めた時間を超えて時間外労働をさせた場合には、労働基準法第32条違反となります。(6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金)
今回の法改正では、36協定で定める時間数について、上限が設けられました。また、36協定で定めた時間数にかわらず、
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間以上となった場合
・時間外労働と休日労働の合計について、2~6ヵ月の平均のいずれかが80時間を超えた場合
には、労働基準法第36条第6項違反となります。(6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金)

 


違反したからといって、すぐに罰則が適用されることはあまりないように思います。
一般的には、その前段階で是正勧告がなされ、是正をし報告を行うこととなります。

 

ですが、最悪の場合は、罰則が適用されることもあり得ますので、日頃の労務管理を怠りなく行いましょう。

 

 

小さな規模の会社さんでは、36協定の締結・届出を行っていない場合が見られます。
年一回、労働基準監督署への届出が必要ですから、これについての点検をしておきましょう。

 

 

また、今回の改正で上限規制が設けられました。
特別条項を締結しても、1ヵ月100時間、2~6ヵ月平均で80時間の縛りができました(ともに休日労働を含む)。

 

これは新たな罰則です。
こういった法律ができたということを世に知らせるために、特に大企業あたりですぐに適用する可能性が高いのではないかと考えます。
これもきっちりと押さえておきましょう。